バサモルタルとは空練りモルタル同様、製品の下地などに使用するモルタルのことです
地域によってはパサモルタルともいいます
あくまでここで説明するのは一例ですので、他にも違う使い道や使い方ありますので参考程度で読んでみてください
バサモルタルの配合
材料はセメントと砂と少量の水で、配合の割合は次の通りです
セメント | 1 |
砂 | 3 |
水 | 少量 |
使い道
バサモルタルは空練りモルタル同様、下地などに使いますが空練りモルタルより使い道の幅がありよく使われます
なぜなら配合に水も含ませているので、空練りモルタルより締りやすく、バサモルタルのみで下地の微調整ができ、なおかつ水平にもできるからです
バサモルタルで水平を出すと仕上げの施工がしやすくなります
バサモルタルは締まるから下地の平行がとりやすい
主に構造物や製品の下地に使用します
- 縁石の下地
- 側溝の下地
- 集水桝の下地
- レンガの下地
- 独立基礎の下地
この他にもよくバサモルタルが使われる下地があります
それは積む以外の施工で使います
- タイルの下地
- 石張りの下地
このバサモルタルを使用して高さ調整や下地の平行をとります
ただし高さ調整しやすいからといってブロック積みやレンガ積みには使用できません
バサモルタルでは普通モルタルのようにブロック積みレンガ積みの接着剤にはならず、目地にもできません
あくまでも下地の高さ平行調整に使用するのがバサモルタルです
使用場所
使い道でも言ったバサモルタルは下地に使うモルタルなので、その下の地盤が固い場所で使用してください
例えば基礎砕石路盤で転圧がかかっている場所、もしくは捨てコンクリート(下地コンクリート)にしてある場所など、あくまでベースが出来ている固い場所です
柔らかい土の上などでバサモルタルを使用すると、のちに崩れたり沈む原因になるので注意が必要です
もし施工したい場所が柔らかい場合はダンパーや手動タコ、電動転圧機械があればその機械で締固め(転圧)しましょう
作り方
作り方は最初で述べた通り、セメントと砂と少量の水です
作り方のコツ
通常、普通モルタルはセメントと砂を混ぜてから水を入れて作ります
バサモルタルは最初に砂を少量の水で湿らせてからセメントを混ぜることをオススメします
なぜなら後から少量の水を入れるとダマになりやすく、使いづらいバサモルタルが出来てしまいます
こうして最初に砂を湿らせておくことで、水分がまんべんなくセメントと混ざり合いやすいので使いやすいバサモルタルが出来上がります
出来上がりの見た目はバサバサ、もしくは少しパサパサしている感じです
手に取って握ると少し固まるくらいが丁度いいですよ
作り方の注意点
この入れる水の量は砂の湿り具合によって変わり、砂の湿り過ぎ、水の入れ過ぎで普通モルタルになってしまうのでここが注意のポイントです
使い方
まず最初に決めておいた高さと使う製品の厚みを確認してください
確認したら敷きたい場所(基礎砕石の上や捨てコンクリートなど)にスコップや鏝などでバサモルタルを置きます
パサパサしているので少し高めに置いて、タンパーや手動タコで締固めます。道具が無ければ足で踏み固めてり、面積が小さい場所や幅が狭い場所なら鏝で叩いて締固めても大丈夫です
敷く厚みは基本3cm程度です
これ以上に厚みが薄かったり厚すぎたりすると、バサモルタルが締まらず崩れたり沈みやすかったりとうまく締まりません
3cm~5cmになっても大丈夫ですよ
次に締め固めたバサモルタルの場所に微調整する為、再度バサモルタルを敷いてプラスティック鏝などで水平に均し下地を作っていきます
タイル張りなどをする下地で幅が広い場所の場合は、長めでまっすぐな木板(定規)でバサモルタルを手前に引きながら水平を作っていきます
引いても低いところがある場合は再度同じことを繰り返し下地を作っていきます
くわしいタイルデッキの張り方はこちらを参考にしてください
使い方の注意点
- 次の日には使えない
バサモルタルは普通モルタル同様、次の日には使えませので、その日に使い切るように使う量に気をつけてください
- ドライアウト現象
バサモルタルを施工する下地がコンクリートの場合、既存のコンクリートにモルタルを使うとモルタル水分が既存コンクリートに吸収されて正常にならなく場合があります
ドライアウト現象を防止するには既存コンクリートに水を散水するか、あるいはモルタル接着増強剤(プライマー)を散布をおすすめします
まとめ
- 配合の水は砂の湿り具合と水の割合に気をつけて作る
- バサモルタルを使う前に高さや製品の厚みを確認しておく
- 下の路盤は締まってるところやコンクリートになっている場所でバサモルタルを使用する
- 作る量と厚みに気をつけながら水平に均し施工する
バサモルタルはとても使い勝手がいい材料なので、うまく活用して施工していきましょう