ブロックベースの配筋について

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外構

ここでは外構でよくやるコンクリートブロック積みをするための基準の重要性と配筋の施工の仕方について説明します

配筋の大切さ

コンクリートブロックを積み上げるにはベース(基礎)のみではなく、配筋することはとても重要なことで、これを怠ると倒壊の恐れがあり、ケガどころか災害になります

ニュースなどでも地震などでブロック塀が倒れる事故が報道されていました

このようなコンクリートブロックに鉄筋が入っていない、いわいる無筋でのブロック積みをした結果の事故で、基準を満たしていれば倒れることはなかったことなんです

コンクリートブロック塀にするには必ず配筋をしてください

ブロック塀の基本と基準

  • コンクリートベース(基礎)
  • 縦筋
  • 横筋

ブロック積みには大きく分けてこの3つの基本があり、これら無しでは積むことはできません

これらの構造の上にモルタルを使ってブロックを積んでいくわけです

この他にも塀の高さが1.2mを超えるときは、長さ3.4m以内ごとに控え壁というのも必要ですし、最大高さも(H)は2.2mまでなどの基準があります

ブロックの厚さも高さが2.0m以下の場合は厚さ12㎝以上、高さ2.0mを超える場合は厚さ15㎝以上です

特にブロックを積みあげていくには鉄筋が不可欠でいろいろな基準と決まりがたくさんあり、それに沿って配筋しなければなりません(モルタルももちろん同じく必要不可欠です)

ブロック配筋の間隔

アリンコ
アリンコ

これは通常ブロックでの配筋数値です

  • 縦筋の間隔は表の数値
  • 横筋の間隔は80㎝以下(通常60㎝)
ブロック塀の高さ鉄筋経(太さ)縦筋間隔控え壁
1.2m以下D1080㎝なし
1.2mを超えて1.6m以下D1040㎝なし
1.6m以下D1080㎝あり
1.6mを超えて2.2m以下D1040㎝あり

配筋の組み立て方

アリンコ
アリンコ

事前にブロックベースの掘削から型枠付けまでをしている前提でお話をします

最初に配筋はベース打設前に配筋しなければなりません

配筋する順番でできるだけわかりやすく説明します

1.鉄筋を配筋しやすくする

配筋をしやすくするために段取り筋とスペーサー(コンクリートサイコロ)を用意します

段取り筋とは配筋しやすいように配置する鉄筋です

主筋や縦筋を砕石に直接置くと結束線が廻せませんので段取り筋とスペーサーで鉄筋を浮かすことができます

段取り筋

基礎内の鉄筋が動かないようにするため段取り筋を差しますが、この位置は縦配筋をする位置の鉄筋1本分ずらしたところに差します

縦筋の位置は事前に型枠に印をつけるとわかりやすいです

差す個所はある程度横筋(主筋)が垂れ下がらないくらいの間隔(1.6m~2.4前後)くらいでいいです

スペーサー(コンクリートサイコロ)とは

スペーサーとはサイコロ状のブロックでベース内の鉄筋を一定高さに調整することができるもので、これはL筋の高さや横筋の垂れ下がりしないように使います

余った生コンを樹脂サイコロ枠でスペーサーを作ることも可能です。作っておくことで次に必要な時に便利です

2.L筋(縦筋)を作り結束する

事前にL筋(縦筋)を作ります。作るにはベンダーという道具が必要です

L筋とは

L筋とは縦筋のことで80㎝ピッチで結束するL型に曲げた鉄筋のことです

この80㎝とはブロックとブロックの繋ぎ目に鉄筋が入る間隔で、ブロック1本に対して鉄筋が1本が必ず絡むようにしなければならない間隔です

縦筋の結束

段取り筋を差したところにスペーサーを置いて、縦筋を結束ハッカーで結束し固定ます

固定の仕方は結束線で縦筋に引っ掛け、クルクルと回して締めます

この時、縦筋が垂直(傾いていないか)確認しましょう

3.主筋と頭筋を結束する

横筋(主筋)はベース内になる縦筋の根元と先端、頭筋は縦筋の上部に結束します

横筋の継手がある場合は鉄筋がD10ならば40㎝以上の継手にしてください(主筋等の経の40倍以上)

この結束時、横筋が垂れ下がらないようスペーサーを一定間隔で置いた方がいいです

頭筋はこの後に結束する縦筋の倒れ防止のための鉄筋になります

4.残りのL筋(縦筋)の結束

横筋と頭筋を結束後、残りの縦筋を80㎝ピッチで結束していきます

鉄筋の重みなどで傾きそうな場合や打設時に鉄筋が振れやすい場合は、振れ防止の鉄筋を斜めに打ち込み組んだ配筋に結束固定すると安定します

L筋(縦筋)の注意

ブロック塀の縦筋では絶対してはいけないことがあります

それは縦筋の重ね継手が禁止なことです

縦筋は基礎(ブロックベース)から塀の天頂部まで1本の鉄筋で継手がないように施工する必要があります

これも倒壊事故の恐れがありますのでやらないようにしましょう

最後に鉄筋キャップ

上記の写真でもあるように鉄筋を組み立て後に鉄筋キャップを付けましょう

これを付けることによってケガ防止になりますのでオススメです

鉄筋の先端をカバーできれば他のものでも大丈夫です

まとめ

ブロック積みでは無筋はNGです

配筋にはいろいろな基準などがあり、それに沿って配筋をすることによってブロックを安全積み上げることが出来ます。

決まりことを覚えるのは大変ですが鉄筋がなければ危険なものだと思っていれば、基本的なことだけでも覚えておけば大丈夫です

そして順番通りにやればうまく作っていけるはずです

最初は配筋するのは難しいと思いますが、やっていくうちに段々と慣れてきますし、この他にも業者によって違う施工の仕方があります

自分なりのやりやすい方法を見つけてみてもいいと思います

これに慣れると土間の下地に使うワイヤーメッシュの結束も簡単になります

ブロック塀などには必ず鉄筋を使って結束し、ケガをしないように施工しましょう

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